mata’sフライフィッシング体験記

このブログは、私がフライフィッシングという釣りを通して遭遇した、様々な出来事を綴った体験記です。

第16話 セオリー通り

白泡の切れ目を狙え!

フライフィッシングを始めたばかりのころ、入門書や入門ビデオでいやというほど教えられたドライフライフィッシングのセオリーの一つです。

渓流魚は外敵に見つからないように白泡の下に身を隠し、白泡の立っていない水面を見ながら流れてくる水生昆虫を見つけて捕食し、また白泡の下に身を隠すという行動を繰り返すため、釣れる確率が高いというわけです。

しかし、こういう場所は今までいやというほど攻めましたが、あまり釣れた記憶がありません。

釣れない理由は何か?

魚がいなかったのか、いたとしても流れてきたフライが気に入らなかったのか、フライの流れ方が不自然だったのか、ティペットを細くしたり、フライのシルエットやサイズを変えたら釣れたのかもしれません。

いずれにしても、セオリー通りにやったからといって自然の渓流で野生の渓流魚を釣るのは、そんなに甘くないというのが実感です。

セオリーというのは初心者がより釣れる可能性を高めるために実践することは大切ですが、問題はそれが通用しない場合にどうするかということです。

例えばこの場合、目先を変えて白泡の中にニンフを沈めてみるとか、ウエットを使ってみるとか・・・

大事なのは、釣れないという問題に対していろいろな対処法を自分で考え実践することなんだと思います。

ある意味、仕事に共通することかもしれません。

釣りがうまい人は仕事もできるなんていった話も聞きますが・・・。

例えばマニュアル通りにやってみたところうまく行かない、マニュアルに載っていない事態にぶつかったときどうするか、予期せぬ出来事が起きた時にどうするかといった問題に自分で考え解決する能力が求められるということと似ています。

仕事も釣りもセオリー通りやっているだけではなかなかうまく行きませんよね。

そんな中で、写真のイワナはそのセオリー通りに素直に釣れてくれた貴重な一匹です。

サイズは20センチ程度ですが、なかなかきれいなイワナです。

白泡の切れ目に潜むイワナはあまり大きくはないと思いますが、流れの筋にいるため川の流れに磨かれアマゴのようなシャープな体つきでした。

白泡の切れ目どんなふうに狙っていますか?釣れていますか?

いろいろ試したりしていますが、私は今ひとつです。

2013年9月28日 岐阜県郡上市の渓流にて

 

白泡の切れ目から出てくれた貴重な良型イワナ

イワナが素直に出てくれた白泡の切れ目。