mata’sフライフィッシング体験記

このブログは、私がフライフィッシングという釣りを通して遭遇した、様々な出来事を綴った体験記です。

第17話 イワナの棲み家

イワナの棲み家として最も重要と思われるのが巻き返しです。

巻き返しは、水深もあって流れもゆっくりで、イワナが身を隠しながら危険を冒すことなく、水中から流れてくる水生昆虫を見つけて捕食しやすいということでしょう。

特に木の陰に隠れていたり、大きな石に囲まれていたりしたら大物が潜んでいる可能性が高いです。

前回の白泡の切れ目と違って、巻き返しを狙うことは初心者にとっても釣果を上げるための必須のセオリーと言えます。

今まで自分が釣ったイワナの50%以上が、巻き返しで釣ったイワナだと記憶しています。

巻き返しを集中力をもって丹念にしつこく狙っていけば、よほどのことが無い限り、その日の釣果がゼロということは無かったと思います。

私が巻き返しを狙うときに気を付けていることが3つあります。

①フライが着水したと同時に襲い掛かるように食ってくる場合があるので,、1投目から気を抜かないこと。

②魚が1~2回で出なくても、水深の深いところにいて水面をうかがっている場合があるので、最低でも5~6回、場合によっては10回ぐらいしつこく狙う。

③アタリを見逃さない。大きな魚は、水中にいて水面にあるフライを吸い込むことがあります。この場合飛沫を立てず水面のフライが水中にすっと消えるようなあたりになるため魚の姿が見えません。

また、巻き返しといってもそれがどこにあるかで、キャスティングの難易度が変わってきます。

自分が立っている側の巻き返しはさほど難しくありませんが、対岸の巻き返しの場合たいていは、流心の速い流れをやり過ごしてキャストすることになるので、難易度はかなり上がります。

こういうところは、ロングリーダーティペットの出番ですね。

自分の場合はショートリーダーを使用していますので、できるだけ近づいてメンディングなどを駆使し、自分流に工夫して釣っていますが・・・。

写真のイワナを釣った巻き返しは、それほど難易度が高くはありませんでした。

巻き返しを重点的に攻めて釣っていたところ、ロングリーダーティペットの必要性を感じた場面があります。

ある時、巻き返しを次から次へ攻めてもまったくアタリがなく、魚がいないのかと思ったのですが、ある巻き返しにフライをキャストしたとき、そのフライに向かって浮上したイワナがそのまま水中に帰っていったのを見ました。

ひょっとしたら、イワナにしかわからない微妙なドラッグがかかっていたのかもしれないと思い、やっぱりロングリーダーティペット?と思った記憶があります。

もっともフライ自体が気に入らなかった可能性もかなり高いですが。

試してみる価値はあると感じました。

それでも私はショートリーダー派です。

その理由は、通っている渓流が段差のきつい小渓流で上から木が被さっている状況が多く、ロングリーダーティペットを使用するにはリスクの方が多いからです。

まあそれもそうなんですが、ちょと気を抜くと、気が付いた時には知らないうちにティペットリーダーが絡まっていたりして取り扱いが難しく自分には荷が重いというのが本音です。

時々気まぐれでロングリーダーティペットを使うときもありますが・・・。

巻き返し、どんなふうに狙っていますか?

2014年5月27日 岐阜県郡上市の渓流にて

 

巻き返しから出た小振りのイワナ、もう少し大きいのを期待したのですが・・・

大きな石に囲まれた巻き返し、大物がいてもおかしくありませんが・・・。