ここ10年程、毎年同じ川に通いつめ釣りを愉しんでいましたが、この年、ほかの渓流に行って釣りをしてみたいという思いが芽生え、この日はいつもより少し遠くの渓流まで足を延ばしました。
岐阜の北の方に位置する庄川は魚の放流量も多く、渓流釣りのメッカで、フライフィッシャーもよく訪れる川です。
この川の支流で御手洗川という渓流の情報をガイドブックで見て、いつか行ってみたいと思っていましたが、やっとこの日実現しました。
初めての川を釣るとき、気を付けていることがあります。
入川口がどこにあるか?これは私にとって非常に重要です。
釣り上がって行った先に入川口があり、川から上がることができればいいのですが、無ければまた釣った距離をそのまま川通しで戻らなければなりません。
若いころなら釣り下って戻る余裕もありましたが、年を重ねた私にはかなりの重労働になります。
この川は比較的平坦で舗装された道沿いを流れていたので、その心配はなさそうでした。
岐阜の川はアマゴの印象が強いですが、この川あたりから以北になるとヤマメになります。
はたして初めてのヤマメとの対面はあるのかどうか、期待と不安で川を訪れたことを今でも覚えています。
初めて訪れたこの日、運よく初めてのヤマメを釣ることができました。
まだ稚魚といった方がいいくらいの小さいサイズでしたが、ヤマメが釣れる川に初めて来てヤマメを手にできたことがうれしかった。
実際に釣れたヤマメは朱点がないだけであとはアマゴと変わりません。
この朱点もなんでアマゴにあってヤマメにないのか不思議です。
この後2匹のイワナも釣りましたが、釣れた場所はいつもの川のイワナとはちょっと違っていました。
巻き返し、石回り、淵などイワナが付きそうなポイントを探りましたが、まったく反応がありませんでした。
予想に反して釣れたのは、浅い瀬のそれも岸よりの一番浅い流れの筋です。
特にイワナが身を隠せるような大きな石もありません。
イワナが真っ昼間にこのような浅い瀬で、危険をさらしてドライフライに出た経験は今までなかったので、意外でした。
釣果としては初めて訪れた場所だったので、上々ではなかったかと思います。
何より川が違えば同じ魚でも付き場が違ったり、アマゴがヤマメになったりすることを感じられた、なかなか興味深い一日でした。
たまには他の川へ行って釣りをするのもいいですね。