mata’sフライフィッシング体験記

このブログは、私がフライフィッシングという釣りを通して遭遇した、様々な出来事を綴った体験記です。

第184話 渓魚を女性に例えたら

フライフィッシングという釣りを通して、数々の魚たちと出会ってきました。私の場合は主にアマゴ、ニジマス、イワナですが、同じサケ科の渓流魚なのに、三者三様の性格があり、非常に興味深いです。長年付き合っていくうちに、いつしかそんな渓流魚たちに、三者三様の女性の性格を見るようになりました。

今回は、私が感じる渓流魚に見た女性像を語ってみたいと思います。

 

アマゴ

アマゴは、体に並んだ小判型のパーマークに朱色の斑点、黄色の胸鰭、見た目の美しさは渓流魚の中でも一番です。警戒心が強く、釣り人の側からも繊細なアプローチが求められます。釣り損なえば、2度目はありません。そんなところは、女性に例えれば、美人で誰もが憧れる存在ですが、ガードが固く、何度口説いてもなかなか振り向いてもらえない、高嶺の花といったところでしょうか。少し前に流行りましたが、クールビューティーなんて言葉が似合いそうです。

 

ニジマス

フライフィッシング初心者からベテランまで釣れるニジマスは、針にかかった瞬間に走ったり、時にはジャンプしたりとすべての釣り人を楽しませてくれます。こんな性格は、誰にでも明るく人懐っこい、ある意味八方美人的な女性という感じがします。八方美人というとあまり誉め言葉には使われませんが、ニジマスは誰にでも好かれる性格の良い女性という感じでしょうか。それでも時として、フライに全く見向きもしなくなり、何をやっても釣れないこともあります。そんなところは、ツンデレ的な面もあるといっていいかもしれません。

 

 イワナ

文字通り、岩の陰に隠れていることの多いイワナは、警戒心が強く釣るのが難しい魚でもありますが、食いのスイッチが入ると、面白いようにフライに反応します。1度釣り損なっても、2回目、3回目で釣れることもあります。そんなところは、なかなか心を開かない人見知りのところがある反面、いったん信じたらとことん尽くす女性のイメージと重なります。

 

私個人としては、アマゴは、なかなか手の届かない憧れの女性、ニジマスは、いつでも気軽に付き合ってくれる仲のいい女友達、イワナは、人生の伴侶としてふさわしい女性といった感じでしょうか。

第183話 ダンケルド タイイング再考察

このブログの第78話と第151話で、2回取り上げたダンケルドというウエットフライですが、なかなかうまく巻けません。

ネット上でも、いろいろな巻き方が紹介されています。

その中で、自分に合いそうな巻き方を探しながら、なんとかきれいに巻けないものかと考えていました。

そんな中で、ふとタイイングの過程で、こうしてみたらどうかという工程があったことに気が付き、もう一度タイイング方法を見直して巻いてみることにしました。

見直した工程は、ハックルの巻き方です。

今までは、ハックルをフックの後ろ側に巻き留めて、フラットティンセルを巻いた後、後ろからアイに向かって巻いていました。

私の場合、巻き方が悪いのか、こうすると、ハックルがどうしてもアイ側に向いてしまいます。

そこで、アイのすぐ後ろの位置でハックルを巻き留めて、アイ側から後ろに向かって巻いていくようにしてみました。もう少しわかりやすく言うと、ソフトハックルのパートリッジを巻きとめるのと同じ要領です。

ハックルを後ろまで巻いたら、こんどは後ろから前に向かってオーバーティンセルでハックルを抑えるように巻いていくというように、一連の工程を見直してみました。

 

ハックルはアイのすぐ後ろで巻き留めて、前から後ろに向かって巻いていく。

オーバーティンセルは、後ろから前に向かってハックルを押さえながら巻く。

ハックルが後ろに流れるように巻くことができました。

相変わらず、ウイングの扱いが難しいです。
どうしても巻きとめる過程で、バラけてしまいますね。

 

ダンケルドは、やはりタイイングの難易度としては最高レベルだと思います。

ハックルの問題は解決しましたが、ウイングの取り付けがまだまだ上手くいきません。

それでも、管理釣り場の大物のニジマスを狙うには有効なフライなので、引き続き、完成度の高さを目指し、挑戦し続けようと思います。

第182話 スカンジ? スカジット?

数年前から、フライフィッシングの用語で、スカンジキャストとかスカジットキャストとか聞きなれない言葉を聞くようになりました。

これはいったい何の事だろうと、ネットで調べてみたところ、二つともシューティングヘッドのシステムを使ったアンダーハンドキャストのことらしいと知りました。

そもそもアンダーハンドキャストとは何か?

はじめてこの言葉を聞いたとき、野球のアンダースローのようなキャストを想像しましたが、アンダーハンドキャストの入門DVDを手に入れて見てみたところ、私にはロールキャストに見えました。

アンダーハンドキャストとロールキャストとどう違うのか?

正直よくわかりませんでした。

結局たどり着いた結論は、アンダーハンドキャストとは、フライラインを水面に置いた状態でラインをシュートするキャストで、オーバーヘッドキャストとは対極にあるキャスト方法らしいということ、そうすると、ロールキャストは、アンダーハンドキャストの1種だということで自分の中では落ち着きました。

スカンジ? スカジット?の話に戻りますが、昔聞いたスペイキャストというのも、確かダブルハンドロッドを使ったアンダーハンドキャストだったはず、それではスカジットとスカンジとスペイの違いは何なのか?

疑問は、広がっていくばかりでした。

初心者の人の中には、この周辺の用語について、私と同じように混乱している人もいるかと思います。

そこで、私なりにいろいろと調べ、整理してみました。

スペイキャストとは、スコットランドのスペイ川で考え出されたアンダーハンドキャスト、スカンジキャストとは、北欧のスカンジナビアで考え出されたアンダーハンドキャスト、スカジットキャストは、アメリカのスカジット川で考え出されたアンダーハンドキャストで、それぞれのキャストに適したラインシステムがあり、ラインをシュートする前に、水面に置くラインの形状や位置が違うということのようです。

ロールキャストは、バックスペースがなくてもラインをキャストできるように考え出されたもので、発祥はスコットランドらしいです。

それぞれのキャストに対応する、実際のラインシステムやキャストの方法については、シューティングヘッドの釣りをはじめてから深堀していけばいいかと思います。

私自身も、去年のシーズンオフにシューティングヘッドの釣りをはじめたばかりなので、この周辺のことは、今後この釣りを深堀していく中で体験し、わかったことがあれば、その都度またこのブログの中で語っていきたいと思います。

 

最後に初心者の方にもわかりやすく、この周辺の用語を、私の知りえた情報の範囲で、簡単な表にまとめましたので、参考にしてみてください。

 

第181話 コンパラダン

フライの話、第14弾はコンパラダンです。

このフライは、カゲロウのダン(亞成虫)のイミテーションフライです。

亞成虫とは成虫になる前の段階のことをさします。

このブログの第120話で紹介したCDCダンのウイングがディアヘアになったパターンと言っていいかと思います。

私自身はあまり使った記憶がなく、釣れた記憶もあまりなかったパターンですが、最近このブログの第178話でお話しした通り、いい場面で活躍してくれました。エルクヘアカディスに見向きもしなかったニジマスが、このフライに変えたとたん躊躇なく咥えました。シルエットの違うフライに変えたことで目先が変わったのもあったかもしれませんが、ディアヘアウイングの地味な色が、警戒心の強いニジマスに効果があったような気もします。使い方によっては、頼りになるフライだと改めて感じました。

タイイングは、マテリアルも少なめで、作業工程も少ないので、初心者でも比較的巻きやすいパターンかと思います。

ウイング材のディアヘアも、CDCより巻きとめるのは簡単だと思いますが、腰のあるマテリアルなので、フックに水平に巻き留めた後、垂直に起こして前側にダビング材を巻き込み、立たせるのが少し難しいかもしれません。立たせた後、左右に広げて扇型にして形を整えるのも少しコツがいります。

 

マテリアルは下記のとおりです。

 

フック:TMC100 1216

スレッド:ユニスレッド 8/0

ボディ:ドライ用ダビング材(イエロー、オリーブ、グレーなど)

テール:ムースボディヘア

ウイング:ディアヘア

 

テールは、ティムコのバーサテール等の化学繊維のテール材でもいいかと思います。

ウイングも、ディアヘアの代わりにエルクヘアを使って巻いてもいいかもしれません。ディアヘアよりも扱いやすく巻きやすいと思います。

 

 

ウイングをディアヘア、テールをムースボディヘアで巻いたコンパラダン
ウイングがアイ側に倒れてしまいがちで、扇形に広げるのも一苦労です。

ウイングをエルクヘアカディス、テールをバーサテールで巻いたコンパラダン
ウイングを垂直に立てやすく、扇形に広げやすいです。

 

第180話 釣りに行く日は、ビリー・ホリデイ

釣りに行く道中、車の中で聞きたいお気に入りの曲ありますか?

私自身の記憶をたどると、いろんな曲がよみがえってきます。

若いころは、当時流行っていたJPOP、記憶に残っているのは、ZARDSPEEDBzなどなど、洋楽ならダリル・ホール&ジョン・オーツ、映画音楽もよく聞きました。リバーランズ・スルー・イットのサントラ盤を聞きながら渓流に通っていたこともありました。

時には、今日は絶対に釣ってやると意気込んで行った日には、映画トップガンのオープニングで流れていた、ケニーロギンズのデンジャゾーンを聞きながら釣り場に向かったこともありました。

その当時は、あの手この手で、何が何でも釣ってやるという気持ちが強かったように思います。

時を経て、自分自身も年を重ねるごとに、若いころとは釣りのスタイルも、釣りに対する考え方も変わってきました。

今は魚を釣ることよりも、渓流という非日常に身を置き、フライロッドを振れること自体に楽しさを感じるようになりました。それに伴って、穏やかな気持ちで釣り場に向かいたいと思うようになり、釣り道中に聞く音楽も、心が落ち着くようなものに変わってきています。

そんな中で聞き始めたのが、ビリー・ホリデイです。

ビリー・ホリデイは、1930年代から1950年代に活躍した、アメリカの女性ジャズシンガーです。

この人の曲を聴くようになったキッカケは、BS放送で見たフォーエバー・ヤングという映画でした。1992年に公開されたメル・ギブソン主演のSFファンタジー映画ですが、この映画の中で流れていのが、ビリー・ホリデイのThe Very Thought Of Youという曲です。

ジャズピアノの音色にトランペットの響き、そこに重なるレトロな歌声が、なんとも心地よく、穏やかな気持ちにさせてくれました。

早速ネットでCDを探して、3枚組の輸入盤を手に入れました。

それ以来、釣りに行く日はビリー・ホリデイです。

渋滞している道をいらいらしながら運転しているときも、気持ちを落ち着かせてくれ、お勧めです。

 

最後に豆知識を一つ、2001年に公開されたジーパーズ・クリーパーズというホラー映画、ゴッドファーザーのフランシス・フォード・コッポラが製作総指揮をとったことでも話題になりました。その映画のエンディングでバックに流れていたのが、映画と同じジーパーズ・クリーパーズという曲です。実は古い曲で、私の手元にあるビリー・ホリデイのCDの中にも収録されていました。映画で流れていたのはトニー・ベネットという人が歌っているらしいですが・・・。

 

ビリー・ホリデイ 輸入盤 3枚組のCD
ジーパーズ・クリーパーズは2枚目のCDの2曲目に収録されています。

 

第179話 美濃フィッシングエリア 釣り場案内

前回お話しした美濃フィッシングエリア、自然渓流を利用した貴重な釣り場です。渓流デビュー前の練習場所としても最適です。

今回は、まだ訪れたことのない方向けに、美濃フィッシングエリアの釣り場案内をしたいと思います。

 

最下流のポイント、管理棟  の脇から最下流に行く道が整備されています。
川へ降りる道は、石がごろごろしているので足もとに十分注意してください。

下流側からこんな具合にかなり落差が激しく、大岩が点在しています。

管理棟前のポイント
ここはウェーダーがなくても大丈夫です。

管理棟の少し上流にある橋の下のプール、この日は渇水気味
魚が悠々と泳いでいますが、なかなか釣るのは難しいです。

上流域はさらに険しくなりますが、川に沿って迂回路が整備されています。
迂回路を歩き、所々に設けてある入渓点から入って釣り上がれば安全です。

迂回路はこんな感じです。

こんな白泡だった落ち込みの淵には、大物が隠れています。

ポンド池手前側
左に見える桟橋からフライでもキャスティングが可能です。

ポンド池中央部分
狙い目は、並んだ石の周りがいいような気がします。

ポンド池奥側
右端に見える水が流れ出しているところは、魚がたまりやすいです。

施設内には、飲み物の自販機があり、カップラーメン等も販売しています。

第178話 美濃フィッシングエリア

今年も早いもので、禁漁まであと1ヶ月半となりました。

今シーズンは、今の時点で、自然渓流への釣行は6回、アマゴ、イワナのあたりは全く無く、満たされない日々を過ごしていました。

そんな心の隙間を埋めるのにはどうしたものか?

やっぱり管理釣り場しかないかと、この日訪れたのは、美濃フィッシングエリア。

私が知る限りでは、岐阜県内にある自然渓流を利用した唯一の管理釣り場です。

今から30年ほど前、第1次アウトドアブームの時にオープンし、オープン当初から兄と二人で足しげく通い、私たちの渓流釣りの原点といってもいい場所です。

オープン時は、渓流の釣り場しかありませんでしたが、その後何年か経ってポンド池が併設されました。

直近でここを訪れたのは、2021年の6月、その時は、渓流でニジマスを1匹、ポンド池でニジマスを1匹、ドライフライで釣って終わっていました。

この日は、オープン当初に通っていたころ、よく使っていたロッドとリールを持ち出し、当時と同じ7Xのティペットに16番ぐらいのフライを中心に釣ってみることにしました。

釣り始めたのは朝7時過ぎ、最下流からスタートしました。

フライは17番のエルクヘアカディスです。

釣り始めて、早速後ろの木にフライが引っかかり、結局フライは回収できず、フライ交換を余儀なくされました。

再び17番のエルクヘアカディスを結び直そうとしましたが、なぜかルーペ越しに見たフックアイとティペットの焦点が合わず、なかなかアイの中にティペットが通りません。このままではらちが明かないので、やむなく13番のエルクヘアカディスに早々と変更しました。

入渓して30分ほどたったところで、見落としがちな石と石に囲まれた小さな流れの筋に、20㎝ほどの魚が、二匹並んで泳いでいるのが見えました。

今日初めて見つけた魚なので、何とかものにしたいと、二匹の鼻先にフライを投じると素通りです。さすがにフライが大きすぎるかと、17番のエルフヘアカディスに戻そうと思いましたが、その前に・・・シルエットの違うフライにしてアピールした方がいいかもしれないとコンパラダンの12番にしてみました。高く浮きシルエットが大きく見えるエルクヘアカディスに対し、コンパラダンは同じフックサイズでもボディが水面に密着するので細く見えるはずです。これで魚の目先を変えて反応を見てみることにしました。

12番のコンパラダンに変えて一投目、フライが着水したと同時に手前側を泳いでいた魚がフライを何の迷いもなく咥えました。合わせるとフッキング、確かな手ごたえが、かなり暴れまわりましたが、何とかランディングし、確認すると20cmほどのニジマスでした。コンパラダンの12番を喉の奥までがっぷりと咥えていました。

幸先の良い1匹です。

魚の大きさはともかく、何より自分の思惑通りに釣れたことが、うれしい1匹でした。

今日は、楽しい釣りができそうだと、この時点ではそんな予感がありましたが・・・。

その後がいけませんでした・・・。

時折休憩を挟み、ポンド池の方も覗きながら、最上流まであの手この手で釣ってみましたが、まったくフライに反応がありませんでした。

唯一反応があったのは、小振りのニジマスが、マーカーにじゃれてきたのが1回だけでした。

なぜなのか?

理由はよくわかりませんが、おそらく酷暑続きの影響で、魚たちの食欲が落ちているのではないかと思いますが・・・。この日も、昼近くからかなりの暑さで、自分自身もギブアップです。12時半ごろで釣り場を後にしました。

もう少し涼しくなったら、また改めて行ってみようかと思います。

 

2026818日 美濃フィッシングエリアにて

 

コンパラダンの12番をがっぷり咥えたニジマス
この日は、たった1匹の釣果でしたが、思惑通りに釣れた価値ある1匹でした。

二匹のニジマスが泳いでいた場所
二つの石に囲まれ見落としがちなこんな場所にいました。

この日ニジマスが唯一咥えたコンパラダン12番

岸よりの浅場に数匹のニジマスがこんな風にじっとしたまま居座っていました。
釣り人がこんな距離に近づいて写真を撮っても逃げようともしませんでした。

約5年ぶりに持ち出した第37話と第67話で紹介したロッドとリール、フライラインもそのままです。

いつものロッドより少し硬めなので、キャスティングの感が戻るのに少し苦労しました。ラインは第90話で紹介した30年ほど前に購入したものです。

信じられないかもしれませんが、いまだにフライラインは問題なく使用できます。