mata’sフライフィッシング体験記

このブログは、私がフライフィッシングという釣りを通して遭遇した、様々な出来事を綴った体験記です。

第15話 双子イワナ

イワナという魚は個体ごとに個性があって、体色・体の模様がそれぞれ違うことが多いというお話をしてきましたが、今回はそれとは逆です。

サイズも体色も体の模様も同じ、双子かと見紛うばかりの二匹のイワナを釣ったお話です。

この日は朝から雨模様で、入渓してからもずっと小雨交じりの中の釣行となりました。

こういう天候の方が魚の警戒心も薄れ、いい釣りができるかもしれないという期待をしながら、イワナがいるであろうというポイントにフライをキャストして行きましたが、何も反応のないままただ時間だけがむなしくに過ぎて行きました。

とうとうこの川の期待できる最後のポイントまで来てしまいましたが、得てしてこういう場合、最後に何かが待っていることも間々あるものです。

ここで何とか出てほしいという思いを込めての第1投、流れていくフライにアタリがあり、合わせると小振りながらきれいなイワナがやっと一匹。

ほっと一息、いつもなら素早く動画と写真を撮ってリリースするのですが、この時はなぜかネットの中にもう一匹魚を泳がせた状態で写真や動画を撮ってみたいという気持ちが湧いていました。

いつかつり雑誌で見たネットの中に複数のイワナが泳いでいる姿が思い浮かびました。

そう思うと、もう1匹釣れるような不思議な予感が湧いてきます。

一匹目をネットに入れ川に沈めてキープしたまま、すかさず第2投目のフライを投入すると、1匹目とほぼ同じ位置でアタリがあり、合わせると先程と同じような感触が右手に伝わってきました。

夢中でネットですくって見ると、ネットの中には瓜二つの二匹のイワナが元気よく泳いでいました。

まさにたった今、頭に浮かんだ光景そのままです。

びっくりです。

これは現実なのかと自分の手で二匹のイワナを触ってみました。

確かに二匹ともそこに居ました。

こんなこともあるんですね~。

この二匹のイワナ、生まれも育ちもずっと一緒だったのでしょうか?

早速動画と写真の撮影です。

一度これがやってみたかった。

ささやかな目標が達成できた瞬間でした。

今日はゼロで終わるかもしれないという状況から、何か起こるかもという予感を感じ、最後にはこんなことが待っているとは思いもよりませんでした。

実はこのポイント、1週間前にフグイワナという名前で前回ご紹介した太ったイワナが釣れた場所です。

ここはこの川の不思議スポットなのでしょうか?

余談ですが、双子といえば・・・昔リリーズという双子のアイドル歌手がいましたよね?

リンリン・ランランていうのもいましたね?(ちょっと古いですが・・)

双子イワナを眺めながら、懐かしくそんなことを思い出していました。

なぜこんな妙なことを思ったのか、これも不思議スポットの影響なのでしょうか?

本当に不思議な体験でした???

 2016年7月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

双子かと見紛うばかりの二匹のイワナたち。

フグイワナと双子イワナが潜んでいた、この川の不思議スポット?

 

第14話 フグイワナ

またひとつ、個性的なイワナとの出会いがありました。

写真のイワナ、顔つき、体色、体の模様から見て、イワナに間違いないと思いますが・・・

この体型どう見ても岩魚ではないと思いませんか?

体のシルエットだけを見て、イワナって答えられる人はまずいないでしょう。

上から見てもパンパン、横から見てもパンパン、前からは見ていませんが、間違いなくパンパンだったでしょう。

どう見てもフグのような体型です。

フグイワナっていう新種の魚かと思ってしまうほど太っています。

ちなみに、フグイワナとネットで検索すると、ブルックトラウト(カワマス)の別名ということが判明しました。

私はただ太っている姿がフグのようなので、そう命名してみたのですが・・・

この川でどんな食生活をしたら、こんな体になるのでしょうか?

また、この川のイワナの謎が一つ、やはりイワナという魚に対する興味は尽きないですね。

ただ、この魚との出会いは感動的なものでした。

サイトフィッシングで、あの手この手を使って、何とか釣りあげることに成功した魚です。

この川では、サイトフィッシングができる状況に魚がいることはまずありません。

このイワナを見つけてから釣り上げるまで、約30分間のことの顛末をお話しします。

フグイワナは流れの緩いプールのようなところでゆったりと泳いでいました。

魚の姿を確認した瞬間、釣り上げるのは容易ではないだろうと思いましたが、久々のサイトフィッシングの場面に興奮を抑えられませんでした。

できるだけ遠くから注意深くまず1投目、魚の鼻先にフライを運びますが、予想通り見向きもしません。

2投目、3投目と試みますがやはり反応がありません。

このときは5Xのティペットに13番のエルクヘアカディスを結んでいました。

これではダメなようなのでティペットを7Xまで落とし、フライを16番のアダムスパラシュートに交換してみました。

しかし、これもほとんど反応しません。

どうしたものかと思案の末、フライを18番のCDCダンへ、サイズとパターンを変更してみました。

しかしこれもほとんど無反応、ただ水面を意識しているのは間違いなさそうでした。

ここは大胆にフライサイズを22番(スレッドだけでボディを巻き、そこにブラウンのハックルを2~3回転パラパラっと巻いただけのミッジフライです。)に落とし、ティペットを8Xまで落とすことにしました。

22番に8Xの組み合わせは久しぶりで、老眼が進んだ自分にとって結び変えるのに一苦労です。

これでだめならあとは、ティペットを9Xまで落とすしかないかな?となるとまた結び直すのに一苦労だぞと思いながらフライをキャスト、フライは魚の頭上を素通りし、これでもダメかと思った次の瞬間です、魚はUターンし、追いかけるようにフライを食いました。

ヨシッと思い、素早く合わせフッキングに成功、フライがミッジということもあってバレることを心配しましたが、何とかその姿を見せてくれと心の中で願いながら慎重に魚を引き寄せ、無事にネットに納めることに成功しました。

ネットの中に納まった魚を見て思わず「何じゃこれは?」とつぶやいていました。

人間で言ったら間違いなくメタボです。

こんな太った体でよく軽快にUターンしてフライを食えたものです。

手を替え品を替え、やっとその努力が実った瞬間でした。

魚の体型にもびっくりさせられましたが、こういう楽しい釣りをさせてくれる魚との貴重な出会に感謝です。

いろんな意味でこのイワナも忘れられない一匹でした。

それにしても、自然の渓流でこんなフグのようなイワナ釣ったことありますか?

ありませんよね・・・。

2016年7月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

フグのようなこの体型にびっくりです。

横からのシルエットもどう見てもイワナではありません。

フグイワナはこんな流れの緩いプールのようなところで悠々と泳いでいました。。

サイトフィッシングで活躍したフライたちです。

 

第13話 穴倉の黒子イワナ

以前第9話で、黒子のような真っ黒なイワナのお話をしましたが、今回はその後日談です。

写真のイワナ、以前に釣った黒子イワナによく似ています。

体色もそうですが、鰭の形もそっくりです。

サイズは27~28cmといったところで、以前のより一回り大きいです。

前回の黒イワナを釣ってからまる1年。

イワナの寿命から考えて、去年釣ったイワナが大きくなってまた戻ってきたとは考えられないでしょうか?

前のイワナを釣ったのは、2015年6月、今回が2016年6月、2匹とも同じ6月に釣れているのも、また何かの巡り合わせのようなものを感じます。

渓流魚との出会いは一期一会だと思っていましたが、この時はなぜか以前に釣った黒子イワナがまた姿を見せてくれたのではという不思議な感覚に囚われました。

このイワナは、去年の黒子イワナが釣れた場所の近くの石に囲まれた穴倉の中に潜んでいました。

あれから知恵をつけて、外敵から身を守るためにこの穴倉に身を隠しながら、餌を捕食し、大きく成長していったのかもしれません。

こういうところは釣り人側からも狙うのが難しいポイントです。

しかし、慣れというのは不思議なもので、こういうポイントも何度も狙ううちに、一発で穴の中に入れられるようになるものです。

信じられないかもしれませんが、頭の中で穴の奥にフライを放り込むイメージをするだけで、体と手が自然に動き、キャストが終わった時には穴の奥にフライが入っているといった感覚になります。

ロッドをこの角度で、これくらいの振り幅で、そしてこの位置で手首を返してとかそういうことではなく、気が付いたら体が自然に覚えてしまっているといった感じです。

実際のフィールドで釣りをしていると、そういう感覚になる事ってありますよね?

この時も確か1投目で穴の奥に入り、釣れたと記憶しています。

少しキャスティングの話になりますが、自分は河川敷などでキャスティングの練習をしたことはほとんどありません。

周りにフライフィッシング経験者の知り合いがいなかったこともあり、自然の渓流で魚を釣りながらキャスティング技術を覚えていきました。

そういう経験をして思うことですが、求められるキャスティング技術は、どのフィールドでどの魚を釣るかによって変わってきます。

最低限の基本的なキャスティンを覚えたら、実際のフィールドに出て1回でも多くキャスティングすることが何よりです。

自分の場合は、通い詰めた渓流と、そこで釣れてくれた魚たちに必要なキャスティング技術を教えて貰ったというのが実感です。

フィールドにいる魚たちは、自分のやったことが正しかったのか間違っていたのかを教えてくれる何よりの先生ですよね。

この黒子イワナも自分にとって、正しいキャストができたねと言ってくれた、先生のような存在といえるかもしれません。

2016年6月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

1年前に出会った黒子イワナが大きくなって帰ってきた気がしてなりません。

こんな穴倉の中には良型のイワナが潜んでいる可能性が高いです。

 

第12話 純白アマゴ

少し変わったアマゴを釣りました。

純白の半紙のような体に薄墨を落としたようなパーマーク、そしてオレンジの少し大きめの斑点、この川で育った野生のアマゴなのか稚魚放流のアマゴなのか判断に迷うところですが、何ともきれいなアマゴです。

普通アマゴの魚体は銀色のメタリックのような魚体、パーマークは黒く斑点は小さな朱色である事が多いです。

釣れた場所も意外な場所でした。

写真のような落ち込みの淵はどちらかと言えば大物の魚がいる場所です。

過去にも良型の魚が釣れた場所でもありました。

このアマゴはその大物を差し置いてこの場所を陣取っていたことになります。

将来大物になる素質があるということかもしれませんね。

1~2年後、どんな姿になっているのかすごく気になります。

何とも個性的なアマゴです。

このアマゴを釣った時、遠い昔のことを思い出しました。

フライフィッシングを始めて確か3年目だったと思います。

自然の渓流にデビューした年でした。

管理釣り場とは魚影の濃さも違い、また渓流独特の多様な流れにキャスティングもままならない状態でした。

自然の渓流で野生の渓流魚を釣り上げることなんて、果たしてできるのかと思いながら毎回釣りに行っていたものです。

そんな中、実家近くの自然の渓流ではじめて野生のアマゴを釣りました。

15cmにも満たない小さなアマゴでしたが野生魚らしいシャープな体つきに真っ黒でくっきりとしたパーマーク、そして朱点も鮮やかでこれが野生のアマゴなのかと感動したことを今でも鮮明に覚えています。

それ以来いろんなアマゴを釣り、尺アマゴとの出会いもありましたが、初めて釣ったあの野生アマゴは間違いなく今まで釣ったアマゴの中でベスト1に間違いありません。

写真でお見せできないのが残念です。

初めての自然の川で釣れた魚、何の前触れもなく思いがけなく出会った個性的な魚など誰にでもそんな忘れられない魚との出会いってありますよね。

この純白アマゴも忘れられない一匹です。

2015年9月5日 岐阜県郡上市の渓流にて

 

小振りですが今まで見たことが無い雰囲気のきれいなアマゴ。

顔付きは、あどけない稚魚といった雰囲気ですが・・・

本来なら、大物の潜むこんなポイントを陣取っていました。



 

 

 

 

第11話 色白イワナ

前々回、全身黒ずくめの黒子のようなイワナのお話をしましたが、今回は白いイワナの話です。

以前ある方が書いた釣りのエッセイで白いイワナを釣った話を読んだことがありました。

そのイワナは本当に体が真っ白で目が真っ赤だったそうですが、私が釣ったイワナは色白といった感じです。このイワナ、前々回ご紹介した黒子イワナとは逆に鰭が異様に小さいです。

このイワナが釣れたのは、黒子イワナの川とは別の川です。

以前、初めて釣った尺イワナのお話をしましたが、その尺イワナが釣れた川です。

この川で釣れるイワナは、多少の個体差はありますが、大体同じようなイワナが釣れます。

川自体がそこで生息しているイワナに大きく影響を与えていることに、改めて驚かされます。

イワナという魚を知らない人に、黒子イワナと色白イワナの写真を見せて、同じ種類の魚だと説明しても、到底信じてもらえないでしょう。

どうして同じ種類の魚でこれだけの違いがあるのか、本当に不思議です。

それに引き換え、アマゴという魚は個体差こそありますが、どの個体にもパーマークと朱点があるため、何とか同じ魚と認めることができます。

このイワナは浅い瀬の瀬尻の部分で、たまたま釣れてしまいました。

落ち込みの肩でもたまに起きることですが、ドライフライを流し切って流れにもまれ沈んだ直後にそのフライを回収しようとしたら、イワナがかかっていたというケースです。

落ち込みの肩に潜んでいるイワナドライフライで釣るのは難しいですが、このイワナは落ち込みの肩に、ウエットフライを沈めて流してみるとか、ニンフフライを沈めて上流からフライ先行で流してみるというやり方で、釣れる可能性があることに気付かせてくれました。

フライに対していろんな出方をしてくれるイワナという魚は、本当に面白いです。

アマゴの場合こういうケースはほとんどなかったと思います。

同じ川に棲んでいる渓流魚なのに、イワナとアマゴの違いも興味深いです。

そんなこと感じたことありませんか?

2015年9月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

この川で釣れるイワナは色白で白い斑点が特徴のようです。

浅い瀬をダウンクロスで流したドライフライが流れにもまれ沈んだところでヒット。

 

第10話 悪魔イワナふたたび?

この年のちょうど2年前、この川で白目がない真っ黒な目をしたイワナと出会いました。

このブログの第1話で悪魔イワナという名前でご紹介したイワナです。

この日、それにそっくりなイワナが釣れました。

悪魔イワナふたたび? ひょっとして2年前と同じイワナ

イワナの寿命から考えて、同じイワナである可能性はないとは言えませんが、記憶の中で覚えている限りでは、前のイワナより少し小さいような気がしました。

写真で比較してもそのようです。

2年前に釣り上げた場所とは違いますが、確かすぐ近くだったかと思います。

釣れた季節も、前のイワナが9月、今回のイワナも9月です。

両方とも9月という同じ月に釣れたのに、何かの因縁のようなものを感じました。

しかし、自宅へ帰ってから撮った動画と写真をよく見ると微かに白目が確認できました。

やはり別のイワナだったようです。

それにしてもよく似ていました。

果たしてこの二匹の間に血縁関係はあるのでしょうか?

あと1年ぐらいしたら、白目が無くなり真っ黒になるのかも?

このイワナも、なかなか興味深い魚でした。

悪魔イワナはふたたび来ませんでしたが、このイワナも悪魔イワナになる遺伝子を持っていたのかもしれません。

そういえば昔、初代ウルトラマンの中のエピソードで悪魔はふたたびというのがありました。

第19話で、悪魔と呼ばれたバニラとアボラスいう2大怪獣が登場するエピソードで、子供のころテレビで胸を躍らせて見ていたものです。

それが大人になった今、渓流で悪魔イワナと名付けた魚に胸を躍らせています。

大人になっても何かに夢中になる気持ちは、子供のころと変わらないのかもしれませんね。

何とも不思議な悪魔イワナ、いったいこの川に何匹生息しているのでしょうか?

                      2015年9月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

2年前に出会った悪魔イワナに似ていますが、うっすらと白目が確認できます。

二つの石と白泡に囲まれた三角の狭いところに潜んでいました。

初代ウルトラマン懐かしい、左がバニラ右がアボラスです。

 

第9話 黒子イワナ

また1匹、個性的なイワナとの出会いです。

全身黒ずくめのイワナが釣れました。まるで黒子のようです。

目は真っ黒に見えますが、ちゃんと白目はありました。

こんなイワナを釣ったのも初めてです。

サイズは22~23cmいったところですが、体のわりに鰭が異様に発達しています。

顔つきも、魚というより爬虫類といった感じで野性味を感じます。

間違いなくこの川で生まれ育った野生のイワナでしょう。

実はこのイワナに出会うまで、それは長い長い道のりでした。

今でも忘れられません。

今回はこのイワナを釣るまでの悪戦苦闘の話です。

この日は朝から雨模様で、激しく降ったり小雨になったりと、釣り人泣かせの天候でした。

魚の反応もあまり良くなく、何の釣果もないままただ時間だけがむなしく過ぎて行き、そろそろ昼近くになろうとしていました。

こんな日は段々と惰性で何となくキャストを繰り返すという泥沼にはまっていき、釣れる気が全くしなくなってくるものです。

そうこうしているうちに、良型が狙えそうなポイントに到着。

一息入れて、ここは腰を落ち着けてじっくり攻めようと気持ちを切り替えて、1投目をキャスト。

ところがです、頭上に木が覆いかぶさっていることに気付かず、フライは思い切り枝に引っ掛かってしまいました。

最悪です。

体が雨に打たれ続け、冷え切っていることもあり、相当ストレスがたまっていたと思います。

イライラが募り、引っ掛かったフライを回収するため、ロッドを少し強めに変な方向へ引っぱってしまい、ティップの先を折ってしまいました。

いつもなら絶対にやらないことですが、この時は相当動揺していたと思います。

こういう場合、普通なら竿を畳んでとっとと帰るのですが、この時は違いました。

自己嫌悪に陥りながらも、このままでは帰れない、目の前のポイントで何とか釣ってやる、いや釣れるという予感というか、何故か自信のようなものを感じました。

いわゆる、まったく根拠のない自信というやつです。

不思議ですが、この時は普段の自分とは違う、強気な別人格が乗り移ったような感じがしました。

とは言え、ポイントは二つの石に囲まれた狭いポイントです。

この状況で、フライを狙ったところに落とすのはなかなかの難題です。

気を取り直してキャストしましたが、ティップの先がない上に、折れたティップの先端部分がラインに通ったまま宙ぶらりんの状態です。

ラインがうまく伸びていくわけもなく、狙ったところになかなかフライが入りません。

それでも何回目かのキャストで何とか狙ったところに着水、よし入ったと思ったその直後、パシャっという飛沫が上がり、合わせると確かな手応えが、やっぱりいた、予感的中に大興奮、ただティップの先がない分いつものように竿が撓ってくれない感覚を感じバレることを心配しましたが、何とかランディングに成功、ネットに納まったイワナを見てまた大興奮が止まりません。

根拠のない自信が結果に結びついた瞬間でした。

今までに味わったことのない達成感に体が震えました。

(雨に打たれ続け、ただ寒かっただけかもしれませんが・・・)

釣りをしていると、天候に悩まされたり、まったく魚が反応してくれなかったり、心が折れそうになったりもしますが、最後にたった1匹の魚が釣れただけで、それまでのことがすべて帳消しになりますよね。

そんな経験ありませんか?

                     2015年6月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

悪戦苦闘の末に出会った黒子イワナ

ロッドを折りながらよくこの狭いポイントにフライが入ったものです。