第24話 ニンフフィッシング

今回はニンフフィッシングです。

フライフィッシングといえば、ドライフライフィッシングというイメージが圧倒的に強いかと思いますが、フライフィッシングを始めてから2年間ぐらいは、管理釣り場ニジマスをひたすらニンフフィッシングで釣っていました。

この時点では、フライフィッシングにおいてドライフライフィッシングは難しく、一番釣れるのはニンフフィッシングなんだと思っていました。

数々の管理釣り場を釣りわたり、フライのパターンやおもりの付け方、棚の取り方、マーカーの選定など、自分なりの必釣パターンを確立していきました。

ところがです、自然の渓流で野生の渓流魚を狙うようになって状況は一変します。

確立したと思っていたやり方が、まったくと言っていいほど通用しなかったのです。

自然の渓流では、ドライフライの方がニンフより断然反応が良かったのです。

渓流魚というのは、捕食している餌の70%は水中でとっていると言われていたので意外でした。

フィールドと対象魚が変わると、その釣法まで変わるということを実感しましたが、なぜドライの方が釣れるのか?

いまだに明確な答えは見つかりません。

自然の渓流で釣りはじめたころは、アマゴを対象魚にしていましたが、ニンフで釣れたのは記憶に残っている限りでは、1回しかなかったと思います。

私にとって、アマゴはニンフで釣るのは難しい魚という存在になりました。

イワナに関しては、ニンフで釣れる可能性を見出すことができています。

これはある意味、興味深い事でした。

イワナを対象魚にして釣りをするようになってから、ある時、一度ドライフライで釣ったところをもう一度ニンフで釣ってみるという、いつもとは違った試みをしたことがあります。

その結果釣れたのが写真の2匹のイワナです。

どちらも釣れた場所は、一度ドライフライで狙っている場所です。

ドライフライで釣れなくても、ニンフなら釣れる可能性があることをこの2匹が証明してくれました。

別の解釈をすると、先行者がいても釣り方によっては釣りになるということかと実感しました。

その後、ドライで反応がなくなった時、ニンフに切り替えて何度か魚を手にしています。

今では、私にとって渓流のニンフフィッシングは、ドライで釣れなくなったときの奥の手といった位置づけでしょうか。

なぜアマゴはニンフでは釣れなくて、イワナはニンフで釣れるのかはわかりませんが、ニンフフィッシングにはニンフフィッシングの出番があると思えるようになりました。

2013年5月 岐阜県郡上市の渓流にて

 

ドライフライで釣った後にニンフフライで出たイワナ

ドライで出ないこんな底石が多い場所が、ニンフの出番のようです。

これも同じ日にドライで出なかった場所でニンフに出たイワナ

水深のあるこんなプールも、ドライで出ないときニンフで狙うといいことがあるかも・・。